【応用法も解説】フィールドセールスとインサイドセールスの3つの違い

インサイドセールスを取り入れたいが、これまで経験してきたフィールドセールスの方法そのままに活動していいのか迷っている。そんな悩みを抱いていませんか?

近年はインターネット技術の進化によって、フィールドセールスからインサイドセールスに置き換わる動きが進んでいます。しかしフィールドセールスには、フィールドセールスならではのメリットがあることも事実。

そこで本記事では、フィールドセールスのメリットと、フィールドセールスのメリットをインサイドセールスへ取りいれる方法をお伝えします。

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顧客コミュニケーションにおけるフィールドセールスのメリット

商談時の情報伝達手段が豊富

フィールドセールスとインサイドセールスとを比較すると、フィールドセールスの方が、情報伝達手段が格段に多いのです。対面コミュニケーションでは言葉以外にも、目線、表情、身振り・手振りなど、さまざまな方法で情報を伝えることができます。

一方インサイドセールスによる商談ではeメールやチャットのようなテキストコミュニケーションでは顧客への負担が大きすぎます。また電話は情報を伝える手段が音声のみであり、Web会議システムを用いても、身振りや手振り等による感情表現には限界があります。

このようにフィールドセールスとインサイドセールスとを比較すると、フィールドセールスではさまざまな情報伝達手段を混ぜ合わせて顧客コミュニケーションを図っていることがわかります。

顧客に関係する情報をより多く得られる

フィールドセールスでは、顧客のもとへ訪問をします。例えばその道中のレストランや居酒屋を見つけられれば話題作りのタネになりますし、相手の服装や身につけている小物(時計やスマホカバー、ストラップ等)から趣味を把握できます。

これらの情報は雑談をするキッカケになり得ます。顧客との関係づくりをする上で雑談は欠かせませんから、そのキッカケを作りやすいことがフィールドセールスのメリットといえそうです。

また商談が進んだ段階では、複数名が参加している際に「誰が決済権をもっているか」といったことや「商材検討の中心にいるのは誰か」を把握しやすいことも挙げられます。

商談の内容に集中してもらいやすい

意外と見落としがちな点に、集中力が挙げられます。対面コミュニケーションでは、指をで資料を指して注意を促したり、目を見て話したりすることで、相手の集中力を持続させる工夫が可能です。

実はインサイドセールスでは、このように手段がとりにくいのです。例えば電話では相手の目を見ることはできませんし、Web会議システムの場合もカメラに目を向けないと相手と目を合わせることはできません。カメラに目を向けている状態では相手の表情をみることはできないので、反応を伺いづらいという側面があります。

インサイドセールスとフィールドセールスの違いを商談に生かす方法

リアクションや相槌のとり方を変える

インサイドセールスとフィールドセールスの最大の違いは、エモーショナルな情報の伝わりやすさです(もちろん伝わりやすいのはフィールドセールス)。インサイドセールスで、普段と同じくらいエモーショナルな情報を伝えるには、普段の2、3倍くらい大げさなリアクションをとる必要があります。

ただし注意しないといけないのは「相槌」です。「はい、はい」や「なるほど」といった相槌をオーバーにとると、コミュニケーションのさまたげになる可能性があります。なぜかというと、音声にタイムラグが生じる場合があるからです。

タイムラグが生じた場合、相手にとっては自分の声と相手の声とが被る風に聞こえます。せっかく話そうとしてくれているのに、大きな声で「なるほど!」という音声が耳に入ってきたら話しにくなってしまいますよね。

コミュニケーションツールを厳選する

インサイドセールスにおける主なコミュニケーションツールは電話やeメール、Web会議システムです。商談時に最も便利なものはもちろんWeb会議システムです。しかし顧客によってはITに馴染みがなく、インターネットやパソコンという単語に拒否反応を示す場合も考えられます。

なかには「訪問をすることが常識だ」と考える方もいるかもしれません。まずは顧客にとって負担のない手段は何かを把握しましょう。Web会議システム選びにおいては、音声や映像の途切れ・遅延が少ない高品質なものを選択することが肝心です。

例えば営業特化型のWeb会議システムであるベルフェイスは、電話で話しはじめて必要に応じて電話したままセキュリティ対策のされている画面も共有するスタイルなので、ネット環境の不備や商談のお相手のITリテラシーに影響を受けません。

またすべての商談を録画したりSalesforceと顧客データを連携させて管理することもできるので、インサイドセールスに用いる前提であればWeb会議ツールとしてベルフェイスを活用するのがおすすめです。

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相手に注意を促す場面を決める

インサイドセールスにおいて難しいポイントである「相手の集中力を保つこと」。お客さまの、いちど切れた集中力を取り戻すのは非常に難しい(すでに経験済みの方もいらっしゃるかもしれませんね)。

この対策としては、下記の2点があげられます。

  • 注意を促すポイントをしぼる
  • セリフを決める

まずは商談の前に、覚えてもらいたいことをリストアップします。その次に、「これから、今日お話する中で一番重要なことをお伝えします」、「ほかのすべてを忘れても、この一つだけは覚えておいてください」、「これからお話しすることは、お客さまもきっと聞きたい内容だと思います」、といった風にセリフを決めます。こうすることで「商談をしたのに何も覚えてもらえなかった」という最悪の事態は防げるでしょう。

インサイドセールスで重視すべきこと

多くの業界でインサイドセールスの導入が進んでいます。しかし、導入する企業にとっては初めてのことなので、仕組みの構築や目標設定に悩まれる担当者の方も多いことでしょう。

ここでは、従来のフィールドセールスとの違いを軸として、インサイドセールスにおいて重視すべきこと、これまでのやり方・考え方から変えるべきポイントを解説します。

インサイドセールスの役割を明確化する

インサイドセールスを導入している企業の多くは、そのポジションをマーケティング部門とフィールドセールス部門の間に置いています。

特に同じ営業部内にあるフィールドセールス部門とは、契約獲得という同じ目標に向かって営業活動中に連携していく関係にありますから、その役割の違いを明確にしておき、異なる目標設定がおかれていることをインサイドセールス部内で周知・理解しておく必要があります。

インサイドセールスの役割は、マーケティング部門が取得した見込み顧客の情報に基づき顧客に適切なアプローチを行うことで顧客を育てていき、購買意欲を高めてもらうことです。電話やメールなど非対面のコミュニケーション手段により、見込み顧客のニーズを明らかにしながら顧客との関係の維持・強化を図り、商談機会を創出していくため、ある程度長期の活動が想定されています。

そして、ニーズや課題が明確になった見込み顧客に対してはフィールドセールスが直接訪問してクロージングを行っていきます。

この役割分担からも明らかなように、インサイドセールスにおける目標は、短期間で行われるクロージングではなく、フィールドセールスに最適なタイミングで顧客を継承していくまでの長期間のリードナーチャリングの過程に設定されるべきです。そのため、成果そのものだけでなく成果に至るまでのプロセスへの正当な評価ができるものにすることが大切です。

そして、設定した目標に対する現状の「見える化」により、メンバー全員が目標を共有し自らの立ち位置を正しく把握していること、日々の目標の達成率を通して営業活動の質や効率の向上を図っていくことが、設定目標を達成するためには重要となります。

ヒアリングが肝になる

インサイドセールスの役割が、クロージングではなく顧客を育てていくリードナーチャリングにあることから、役割の中心は単なるアポ獲得などではなく、対話を通じた顧客の課題発見や適切な提案といった、マーケティングの要素が濃い業務にあることが分かります。

課題発見や提案に必要となるのがヒアリングです。顧客の話をよく聞いたうえでの提案でなければ、ただの押し売りになってしまいます。顧客の声に耳を傾け、相手の課題やニーズを探るヒアリングを通してリードナーチャリングが段階的に進んでいきます。

この時期にインサイドセールスがどれだけ顧客の課題やニーズを的確にヒアリングできるかが、その後の成約率に大きく関わっていきます。

ヒアリングを行っている段階では焦りは禁物です。顧客の興味やニーズが未成熟で、まだ購入を検討する段階には至っていないと感じたら、アポ取り・フィールドセールスへの引き渡しを進めるべきではありません。契約に至らないことはもちろん、仮に受注にこぎつけても顧客の満足度が低い結果に終わり、次につながる芽をつぶしてしまう原因になるからです。

適切なタイミングが来るまで、定期的なコンタクトを取りながらナーチャリングを継続し、成約後の満足度を最重要指標と考えてヒアリングを行っていくことが大切です。

ノウハウ共有でチーム全体のスキルアップを

あるアメリカの経営コンサル会社の調査によると、上位13%の営業パーソンが営業売上高の83%を叩き出しているそうです。もし、トップ営業が持つノウハウを営業チーム内で共有することができれば、会社全体の売上が大幅に伸びることは容易に想像できます。

ところが、従来のフィールドセールスではノウハウの共有が困難でした。ノウハウとされるトップ営業の直感による閃きや臨機応変なトーク術は個人の資質に関わる部分が大きく、言語化が難しいからです。

言葉で伝えられないのなら、営業同行によってノウハウを掴む手段も考えられます。しかし、商談と移動にかかる時間を合わせて1回の現場同行でおよそ3時間も必要となります。ノルマ達成に躍起になっている営業パーソンにとって、このような時間を確保させるのは現実的ではありませんでした。

一方インサイドセールスであれば、ノウハウの共有が格段に行いやすくなります。インサイドセールスでは、営業パーソンは基本的に社内でWeb会議ツールなどを使いながら営業活動を行います。

トップ営業の商談への同席が簡単にできることはもちろん、部内で行われているあらゆる商談の様子を見える化できるので、社員同士やマネージャー、あるいはトップ営業からのフィードバックも活発になるでしょう。

これにより、属人化しがちだったノウハウの部内での共有が容易になり、チーム全体の商談スキルの向上が期待できます。

また、トップ営業が実際の商談で使っているトークスクリプト(台本)を常に入手できるので、これを分析し部内でそのノウハウを共有することもできます。

さらに、商談の録画によりトップ営業(先輩や上司)の商談をいつでも何度でも見返すことができ、新人や伸び悩む営業パーソンを指導するといった部内での教育的観点からの活用により、チーム全体のスキルアップを図れるでしょう。

十分な数のリードを獲得できているか

インサイドセールスを導入して、フィールドセールスとの適切な役割分担のもと営業活動を行っていくことで、営業活動の効率はアップできます。ただしその際気をつけなければならないことは、いくら効率的なシステムを構築できても、肝心のリードが不足していてはインサイドセールスが稼働できないという点です。

従来の訪問営業であれば1日に4〜5件のリードを回ることで精一杯でしたが、社内で行われるため移動時間が必要ないインサイドセールスではもっと多くの件数をこなせるはずです。実際、アメリカで実施された調査では、成長企業における1日1人当たりの新規リードの平均がおよそ14社であると報告されています。

インサイドセールスは、リードナーチャリングを通して顧客の購買意欲を高めていく中で、各顧客にあわせたきめ細かい対応が求められます。そのため、どちらかというと量より質が重視される部門といえます。

ただ、そうではあっても営業をかけるべき相手がいなければ売り上げにつながるアクションを取ることはできません。したがって、インサイドセールスの導入・運用にあたってまず初めにやるべきことは「リードの確保」であることを肝に銘じておくべきでしょう。

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まとめ

フィールドセールスのすべてをインサイドセールスに置き換える必要はありません。まずは顧客に負担をかけないことを基本として、インサイドセールスを行っても大丈夫かどうかを確かめる。

そのうえで、フィールドセールスとインサイドセールスの使い分けをする。インサイドセールスをするときは、フィールドセールスのメリットを取り入れる。この順番で考えを進めてみてはいかがでしょうか。

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